はじめに
第65回美学会全国大会が、2014年10月11日(土)から13日(月・祝)まで、九州大学で開かれました。その際、本発表とは別に、美学会と当番校の共催企画として、美学会で初めて発表する研究者のための「若手研究者フォーラム」が開催されました。以下は、その発表のなかから、ある程度の水準に達しているものを論文として掲載した報告集です。投稿は発表者の任意によるものです。また、若干の字句の修正や書式統一のための処理を行った部分もありますが、原則的には、発表者から送られてきた原稿を、ほぼそのまま掲載しました。「若手」研究としての性格上、多少の不備があるかもしれません。その点につきましては、各発表者による研究の進展を待つことにして、ここでは発表時の原形を伝えることを第一の目的としました。「若手」らしい、新鮮な着眼点や問題意識、鋭敏な直感や大胆に越境する想像力などを感じ取っていただければ幸いです。
美学会「若手研究者フォーラム」委員会
委員長 加藤哲弘
目次(個別PDFのダウンロード)
タイトルをクリックすると、発表者ごとの「報告論文」(PDF形式)を閲覧できます。
シャルル=ヴァランタン・アルカンの《エスキス》再考
——神に捧げられた書、そして音楽理論の書として読み解く——
村井幸輝郎
《シエナの聖カタリナの神秘の結婚》の図像に関する一考察
——ジョヴァンニ・ディ・パオロ作品を出発点として——
坂本真惟
ファイト・シュトース《聖ゼーバルト教会磔刑像》
——注文の背景をめぐって——
藤井 泉
ピーテル・サーンレダム《聖バーフォ教会》をめぐる一考察
——座る母子のイメージと慈善事業の関係を中心に
湯山彩子
19世紀後半のドイツにおける、アルブレヒト・デューラーをめぐる芸術論
——ヘルマン・グリムを中心に——
三井麻央
20世紀初めの欧州における「黒人芸術 art nègre」の発見と評価
稲垣里芳
フランシス・ベーコンにおけるトリプティクの成立について
——《ある磔刑の足元の人物たちのための三つの習作》(1944)を中心に
尹 志慧
C. グリーンバーグの絵画的彫刻
坂井剛史
レイモン・ベルールの映画理論の展開について
——「映画作品のテクスト分析」から「諸イメージの間」へ——
西田 純
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