• 月. 8月 10th, 2026

美学会

The Japanese Society for Aesthetics

第77回美学会全国大会

開催概要

2026年10月10日(土)・11(日)
会場:関西学院大学 西宮上ヶ原キャンパス
開催方式:対面による現地開催(総会のみハイフレックス)

 

要旨集・配布資料

要旨集PDFは下のボタンからダウンロード可能です。(印刷版とページ番号の記載が異なります。)

発表当日の配布資料については、発表者および登壇者からご提供のあった場合に限り、各分科会の配布資料ボタンから閲覧・ダウンロードできます。

 

ご挨拶

美学会員の皆様

2026年10月10日(土)・11(日)に、関西学院大学西宮上ヶ原キャンパスにて第77回美学会全国大会を開催できますことを大変光栄に存じます。

本大会では、会員の皆様による研究発表に加え、開催校企画として、パフォーマンスとシンポジウムを組み合わせた「新しい身体論」、ならびに「AIとキュレーション」をテーマとした特別分科会を予定しております。分野や方法論を越えた対話を通じて、美学・芸術学の新たな可能性を考える機会となれば幸いです。

全国各地から多くの研究者、学生の皆様をお迎えし、活発な議論と交流が生まれる大会となることを願っております。皆様のお越しを心よりお待ちしております。

第77回美学会全国大会実行委員会

 

大会スケジュール

 

 

10月10日(土)

 

9:45 受付開始

 

10:00-11:45 若手研究者フォーラム1

司会:小林信之(早稲田大学)

ライプニッツ『人間知性新論』における感覚的喜びの作用

 片岡恵梨(神戸大学)

もはや失われた快について——カント『判断力批判』における美と認識

 葛西李成(大阪大学)

趣味判断と自己形成——「自由な戯れ」における悟性の統一要求を手掛かりに

 上田悠策(慶應義塾大学)

司会:桑島秀樹(広島大学)

鍛金が形作る自己理解──橋本真之の「林檎体験」と「工芸的造形」行為との循環構造

今井貴絵(東京藝術大学)

「事」に捕らえられる私——本居宣長「事の心を知る」説をめぐって

濱田空智(京都大学)

茶会における銘のはたらき——いかに美的経験を支えるか

吉浜雅(京都大学)

司会:深谷訓子(京都市立芸術大学)

アンゲラン・カルトン作《聖母戴冠》図像プログラム再考——契約書受容の再定位とカルトジオ会神学的コンテクストの可能性をめぐって

端山知里(慶應義塾大学)

16世紀の饗宴文化におけるピーテル・ブリューゲル1世の絵画装飾──ニクラース・ヨンゲリンクの別荘食堂における絵画受容

堀内秀平(青山学院大学)

フェルメールにおけるキリスト教的伝統の応用と神秘的世俗画の形成——「手紙を読む女」と受胎告知の関連性

倉持敬多(東北大学)

司会:田之頭一知(大阪芸術大学)

詩はどのように聴かれるのか——アンリ・ソゲによるミショー「夜のなかで」の翻案

平田美桜(京都大学)

音響による想像的「避難所」の構築——サウンドスケープ理論の再考

金廷恩(東京大学)

理念としてのパンク——パンク/ポストパンクにおけるDIYの系譜学

米田明日斗(神戸大学)

司会:竹中悠美(立命館大学)

グラント・ケスターの「対話の美学」における「対話」概念の批判的検討——芸術祭・アートプロジェクトのキュレーション分析に向けて

松村大地(京都工芸繊維大学)

ジェレミー・デラー《オーグリーヴの戦いのアーカイブ(一人の痛みは全員の痛み)》のアーカイブ・インスタレーションに関する一考察——参加型作品における事後的な鑑賞をめぐって

酒巻鼓(京都工芸繊維大学)

マリア・ラスニックの1970年代におけるプラスチック被膜の表象——身体感覚の視覚化をめぐって

北爪智佳子(京都大学)

 

11:50-12:50 総会

 

12:50-13:40 昼休憩

 

13:40-15:05 研究発表1

司会:小田部胤久(日本学士院)

ノヴァーリスにおける「魔術」の導入契機——神秘的芸術論の多角的読解に向けて

野村東生(東京大学)

Fr. シュレーゲル「研究-論文」における「模倣」概念の解明──歴史叙述の装置としての「模倣」

橋本悠介(京都大学)

司会:吉田寛(東京大学)

認知的誤謬——フィクションに関する認知主義の再考

徐逸傑(東京大学)

技能のゲームにおけるプレイスタイルの美学的検討

上野悠(早稲田大学)

司会:後藤文子(慶應義塾大学)

エドガー・ドガの女性表象——従姉妹エステルの描写における感情表現に着目して

武笠麻里子(一橋大学)

スウェーデンの近代風景画における森の表象——画家たちによる手工芸への関与をてがか
りに

池山加奈子(大阪大学)

司会:大愛崇晴(同志社大学)

18世紀フランスにおける「舞曲の演奏に適した楽器」としてのヴィエル受容——舞踊の身体性との関係をめぐって

木村遥(成城大学)

「認識物」としてのヘテロフォニー——C. シュトゥンプの音楽学史的評価に向けての試論

小川将也(九州大学)

司会:森功次(大妻女子大学)

いかにして確信を救い出すか——マイケル・フリードの初期美術批評における瞬時性概念の再検討

折居耕拓(金沢美術工芸大学)

拷問とロックンロール——映画的対位法による感情喚起の分析

岡田進之介(関西大学)

 

15:20-18:30 開催校企画 
レクチャーパフォーマンス&シンポジウム「新しい身体論」
B号館 201

概要はこちら

20世紀以降、現象学、構造主義以降の思想、メディア論、パフォーマンス論などを通じて、身体は単なる自然的基盤ではなく、知覚、技術、他者、制度、表現と不可分なものとして捉え直されてきた。近年ではさらに、デジタル文化やネットワーク技術の発展、ケアや障害をめぐる議論、現代アートにおける身体表現などを通じて、「身体」をめぐる問題系は新たな広がりを見せている。

本企画では、「新しい身体論」をテーマとして、パフォーマンスとシンポジウムを組み合わせた分野横断的な場を構想する。第一部では、山川冬樹氏によるレクチャー・パフォーマンス(またはパフォーマンスおよびアフタートーク)を通じて、身体をめぐる問題をまず実践的・感覚的な次元から提示する。第二部のシンポジウムでは、異なる分野的背景をもつ登壇者が、身体をめぐる現代的課題を多角的に検討する。単に「現代の身体」や「新しい技術」に議論を限定するのではなく、身体という主題を美学的・芸術的文脈のなかで改めて捉え直すことを目指す。

第一部 レクチャー・パフォーマンス

 山川冬樹(秋田公立美術大学)

第二部 シンポジウム

 太田充胤(東京大学)

 伊藤亜紗(東京科学大学)

 田中均(大阪大学)

  司会:古川真宏

 

19:00-21:00 懇親会
関西学院会館2F レセプションホール

 

 

10月11日(日)

 

10:00 受付開始

 

10:15-12:00 若手研究者フォーラム2

司会:桑原俊介(東京大学)

「生の最大の刺激剤としての芸術」?:ハイデガーのニーチェ講義からニーチェへ

仁木裕可里(大阪大学)

古典ギリシア芸術における前後期ヘルダーの視座に対する再定置可能性について

濱原悠聖(京都大学)

司会:三木順子(神戸女学院大学)

『俳諧美学』の滑稽論にみる中川重麗の美学思想:フィッシャーとの比較を通じて

金本はるか(成城大学)

コンラート・フィードラーにおける芸術作品の経験——『芸術活動の根源について』における「ともに体験する(Miterleben)」を中心に

佐藤葵(同志社大学)

「生命化された幾何学」とは何か:W. ヴォリンガーによる「ゴシック精神」の芸術理論史的意義

福田龍紀(東北大学)

司会:古川萌(名古屋工業大学)

サンドロ・ボッティチェッリ作《チェステッロの受胎告知》再考——チェステッロ聖堂装飾事業における先導的役割をめぐって

飯田七星(慶應義塾大学)

ヴィジェ=ルブランにおけるラファエッロの受容——イタリア亡命前後の「自画像」を中心に

高島康子(慶應義塾大学)

19世紀前半から第二帝政期にかけてのマリー・アントワネット像の変遷

唐新語(関西学院大学)

司会:平井章一(関西大学)

カンディンスキーのバウハウス期色彩研究における「重なり」と「緊張」 ── 透明/半透明な見え方としての空間効果

髙原純令(慶應義塾大学)

袋から《袋》へ——アルベルト・ブッリ《袋Sacco》の初期制作実践をめぐって

松下栞(京都大学)

ハンス・ベルメール「頭足類」作品で描かれる苦痛の表現——胴体の不在に着目して

根本響(九州大学)

司会:池野絢子(青山学院大学)

〈ミニ独立国〉での文化的実践——佐渡版画村におけるイメージ制作および屋外展示

藤本美亜(同志社大学)

ビデオインスタレーションにおける知覚と物質性——石田尚志《絵と窓の間》を中心に

髙見翔子(高松市文化芸術振興課)

今敏『パーフェクトブルー』における開かれた結末——ドッペルゲンガー的表象を中心に

山崎朱理(成城大学)

 

12:00-13:00 昼休憩

 

13:00-14:10 若手研究者フォーラム3

司会:武田宙也(京都大学)

ベルクソンにおける美学と道徳の類縁性——芸術と宗教に見られる社会的生の構造をめぐって

方越寧(東京大学)

ドゥルーズにおける⾔語の問題——「⾔語を吃らせる」という表現について

中村浩志(東京科学大学)

司会:松永伸司(京都大学)

美的共同体間の規範対立——共同体間の相互関係による説明

巣守美羽(東京大学)

虚構における「愚かな問い」について

福原直紀(東京大学)

司会:川田都樹子(甲南大学)

ルネ・マグリットにおける「鏡」の機能——「見えるもの」と「見えないもの」の探求をめぐって

越智公子(慶應義塾大学)

丘の表象と翻案における場所性——ワイエス《クリスティーナの世界》とマリック『天国の日々』をめぐって

小塚麻優子(一橋大学)

司会:瀬尾文子(国立音楽大学)

ボリス・ド・シュレゼール『バッハ序論』と『私は何者でもない』における「神話的自我」

中津川侑紗(東京大学)

受難曲という文化的装置——18世紀ライプツィヒ・ウィーンの台本比較における受難物語の具体化

白川萌子(東京外国語大学)

司会:佐藤守弘(同志社大学)

グラン=ギニョル劇のもたらす恍惚——二種の客層への着目

正司美菜(京都大学)

シャルル・ネグレとミッション・エリオグラフィック——1850年代フランスにおける建築写真と街路の人々

福田真衣(京都大学)

 

14:20-16:30 研究発表2 & 特別分科会

司会:杉山卓史(京都大学)

イリュージョン理論における「生動性(Lebhaftigkeit)」概念の検討

島崎千枝(東京大学)

コナダニからヴェルネへ——ディドロにおける偶然と秩序の風景画論

川野惠子(岡山大学)

人間学としてのゲーテ『色彩論』

青松茉矢(東京大学)

司会:森田團(同志社大学)

エマヌエーレ・コッチャにおけるイメージの存在論——〈世界規模の双子〉から考える自己同一性

大久保美紀(情報科学芸術大学院大学)

L.クラーゲス哲学におけるイメージの類似性 ——魂と精神の媒介をめぐって

今橋勇介(東京大学)

ひとつの大量生産品をめぐる経験——集合的本質とハイパーオブジェクト概念を手がかりに

前田英里佳(明治大学)

司会:喜多村明里(兵庫教育大学)

ペーテル・パウル・ルーベンス《ルーベンスと友人たち》——ネオ・ストア主義における死と友情

小笠原美果(ゲント大学)

現代美術における剥製——剥製の文化的機能の変容をめぐって

森山緑(慶應義塾大学)

ルネサンス彫刻のマテリアリティ——フィレンツェ公共彫刻における素材・空間・身体的経験

新倉慎右(大阪大谷大学)

司会:金子智太郎(愛知県立芸術大学)

1960年代の日本におけるエレクトリック・ギターの社会的価値付けと楽器メーカー

室之園直己(大阪公立大学)

演奏される戦争遺物——被爆ピアノのエージェンシー

能登原由美(大阪音楽大学)

録音術を(再)定義する——アナログ録音における「本物らしさ」の関係論的記述

中村将武(東京大学)

本分科会は、生成AIの登場によって、キュレーションという実践および概念がどのように変化しつつあるのかを、美学・芸術学・メディア文化・制作の観点から検討することを通じて、AI時代におけるキュレーションの再定義を試みる。

近年、生成AIは「創造性」や「作者性」をめぐる文脈で語られることが多い。しかし本分科会では、AIを単なるクリエイターとしてではなく、むしろ情報やイメージを選択し、配置し、価値づけるキュレーション的装置として捉え直す視点を提示したい。検索エンジンから生成AIへの移行は、単なる技術革新ではなく、情報環境そのものの変化であり、それはキュレーション概念の拡張とも深く関わっている。

また、現代の芸術実践においては、制作とキュレーションの境界が曖昧になりつつある。作品を生み出すことは、既存のイメージ、情報、メディア、身体、環境を選択し、組み合わせ、再配置する行為でもある。また、漫画におけるコマ割りや視線誘導、構図の設計なども、単なる「創作」ではなく、イメージや情報を選択・配置するキュレーション的行為として捉えることができるだろう。この意味で、キュレーションは展示空間に限定されるものではなく、広く文化的・メディア的な操作として考えることができる。

さらに現代アートのキュレーションにおいては、作品単体の意味解釈よりも、人・モノ・情報・制度・環境の関係性をどのように設計するかが重要な課題となっている。このようなエコロジカルなキュレーションの展開は、ネットワークやデータ分布を処理する生成AIの構造とも一定の共通性を持っている。こうした問題意識を共有しながら、AI時代のキュレーションのあり方について議論したい。

発表者

  • 古川真宏(関西学院大学)
  • 飯沼洋子(立命館大学)
  • 迎山和司(立命館大学)

 

16:40-18:05 研究発表3

司会:田口かおり(京都大学)

アートフェアの制度的機能と鑑賞体験——オルタナティブな実践をめぐって

野村敦子(無所属)

ジュエリー展「L’Étrangère(異邦人)」は移住の物語をどう伝えたか

梁淑堯(名古屋大学)

司会:尾関幸(東京学芸大学)

19世紀ベルリンの建築画における都市表象——K. F. シンケルからE. ゲルトナーへのロマン主義と光学的関心の展開

三井麻央(京都芸術大学)

フリードリヒ《山上の十字架(テッチェン祭壇画)》とアレゴリー的風景画——ラムドア論争再考

落合桃子(福岡大学)

司会:並木誠士(京都工芸繊維大学)

板谷波山の葆光表現──近代日本画との関係から

ZENG HUIRU(京都精華大学)

リアリズム論争の再検討を通じた戦後日本美術における近代主義の存在と不在

鍵谷怜(東京大学)

司会:高安啓介(大阪大学)

1960年代日本のグラフィックデザインにおける「環境」概念の受容と実践的展開——「空間から環境へ」展(1966)と「モザイク」(1967)を事例として

鯉沼晴悠(金沢工業大学)

内田繁の茶室再考——アルド・ロッシと内田の交流の視点から

橋本啓子(近畿大学)

 

大会参加案内

参加費の支払いについて

本大会では、 参加費の支払いにオンライン決済システムPayventを導入しています。大会当日の受付の混雑を避けるため、会員・非会員問わず、以下のリンクから、9月30日(火)23:59までの参加申込み・支払いにご協力ください。

 

大会当日は、Payventから発行された領収書を印刷のうえ、受付にてご提示ください。原則として返金には応じることができません。キャンセルの可能性があるときは、事前申込ではなく、当日受付にて参加費をお支払いください。

何か不具合がございましたら、大会事務局(bigakukai077[at]gmail.com)にお問い合わせください。

【参加費】
・一般会員:事前支払 2000円/当日料金 3000円
・学生会員:事前支払 1000円/当日料金 2000円(受付で学生証提示)
・非会員(一般):事前支払 3000円/当日料金 5000円
・非会員(学生):事前支払 2000円/当日料金 3000円(受付で学生証提示)

【懇親会費】※関西学院会館2F レセプションホール
・一般会員:事前支払 7000円/当日料金 8000円
・学生会員:事前支払 3000円/当日料金 4000円(受付で学生証提示)
・非会員(学生・一般共に):事前支払 7000円/当日料金 8000円

【お弁当】※事前注文のみ
・お弁当A:和風弁当(天ぷら・すき焼き/お茶付き) 1,200円(税込)
・お弁当B:彩りおかず弁当(ハンバーグ・エビマヨ・焼肉/お茶付き) 1,200円(税込)

学生食堂は、10月10日(土)の昼のみ営業します。10月11日(日)は営業していないため、お弁当を事前注文されない方は近隣の飲食店やコンビニエンスストアをご利用ください(下記のグルメマップをご参考ください)。周辺の店舗数は限られていますので、お弁当の事前注文をおすすめします。

 

交通アクセス

関西学院大学 西宮上ヶ原キャンパス

〒662-8501  兵庫県西宮市上ケ原一番町1-155

 

第77回美学会全国大会実行委員会

古川真宏

桑原圭裕

小石かつら

下原美保

山川曉

安部孝典

中村聡史

山下晃平

 

後援:関西学院大学

 

最終更新

2026年8月8日