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美学会

The Japanese Society for Aesthetics

第71回美学会全国大会|若手研究者フォーラム発表報告集

8月 8, 2021

はじめに

 第71回美学会全国大会が、2020年10月3日(土)・4日(日)に、広島大学を当番校として開かれました。新型コロナウィルス感染症拡大の状況を受け、今大会ははじめて WEBによるオンライン開催となりました。今回も、一般発表とは別に、美学会で初めて発表する若手研究者のために、美学会と当番校の共催企画として「若手研究者フォーラム」が開かれました。以下は、このフォーラムでの発表者の任意による投稿のなかから、ある程度の水準に達しているものを論文として掲載した報告集です。若干の字句の修正や書式統一のための処理を行った部分もありますが、原則的には、発表者から送られてきた原稿を、ほぼそのまま掲載しました。「若手」研究としての性格上、多少の不備があるかもしれません。その点につきましては、各発表者による研究の進展を待つことにして、ここでは発表時の原形を伝えることを第一の目的としました。「若手」らしい、新鮮な着眼点や問題意識、鋭敏な直感や大胆に越境する想像力などを感じ取っていただければ幸いです。

美学会「若手研究者フォーラム」委員会
委員長 後藤文子

目次(個別PDFのダウンロード)

 タイトルをクリックすると、発表者ごとの「報告論文」(PDF形式)を閲覧できます。

ハイデガーの芸術論における裂け目(Riß)の概念について
—— 伝統的形而上学との比較の観点から ——

阿達佳子

想像的抵抗の問題について
—— 物語参与の観点から ——

岡田進之介

2000年以降のダンス研究におけるネルソン・グッドマンのノーテーション理論
—— 争点としてのオートグラフィック/アログラフィック ——

児玉北斗

モチーフと表象の何が似ているのか
—— メルロ゠ポンティにおける種性質の実在論 ——

常深新平

ジャンバッティスタ・ティエポロの描法と主題へのアプローチについての一考察
—— レンブラント作品からの影響分析 ——

阿部桃子

現代アート作品にみる布と自我の関係性
—— リジア・クラークの作品を参照して ——

飯沼洋子

「傾向芸術」としてのオットー・ディックス作品を問う
—— イメージによる社会的・政治的意味の揺らぎをめぐって ——

池田真実子

1920年代のハンネス・マイヤーの「集団(Kollektiv)」概念について
岩澤龍彦

ウィリアム・ブレイク《日の老いたるもの》における円環の象徴表現
—— 負の側面を象徴する太陽との関連性を中心に ——

中嶋康太

『聖オルランの再受肉』における聖遺物
——《聖骸布》の視点から ——

野崎梢

ウォルター・リチャード・シッカート作《イングリッシュ・エコー・シリーズ》にみる特異性
—— 世界大戦間期イギリス画壇におけるモダニズム概念をめぐる考察 ——

松崎章人

ナムジュン・パイクの「アクション・ミュージック」における意味と重要性
李珉炅

ブルーノ・ムナーリの視覚実験における 素材、イメージ、構造の探求と70年代ワークショップへの影響
—— モンテ・オリンピーノ実験映画研究所での活動を中心に ——

佐藤佳弥

もう一人の「ドイツ的」作曲家
—— W. ニーマンによる伝記で描かれたブラームス像 ——

石井萌加

完全版PDFのダウンロード

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 発表者ごとの「報告論文」が必要な場合、「目次(個別PDFのダウンロード)」から入手してください。

リンク

第71回美学会全国大会(2020年10月3-4日、於広島大学)
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